ステージ上で見るエンターテイメントとしての「催眠術」はご存じの方も沢山おられると思います。

では、その「催眠術」を使って医療のお手伝いをする「催眠療法(ヒプノセラピー)」をご存知ですか?

北米やヨーロッパでは催眠術の暗示による身体への効果が認められてきて病院やクリニックなどで治療を受けることが出来ます。

と、言っても理学療法やカウンセリングのようにメジャーな領域ではないので、まだまだこれから研究を重ねていく必要があります。

※当ブログで催眠療法(ヒプノセラピー)を学ぶ方は必ず以下のページをお読みください。

催眠療法(ヒプノセラピー)のリスクと倫理

催眠術・催眠療法(ヒプノセラピー)に関する知識がない方は初めに以下のページをご覧ください。

催眠療法(ヒプノセラピー)を学ぶ前に読んでほしい記事

  1. 催眠術は誰でも習得できる技術
  2. 催眠(トランス)状態とは?
  3. 意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)

催眠療法(ヒプノセラピー)の目的

催眠療法(ヒプノセラピー)はカウンセリングや理学療法、東洋医学と同じように、医療のメインストリームではなく医療をサポートする分野として使われています。

残念ながら保険でカバーされないので、西洋医学で効果が見られない症状や病気、カウンセリングや理学療法、漢方も効かない、もう他に方法がない時に「最後の望み」として使われているのが現状です。

しかし、催眠療法(ヒプノセラピー)は人間の「潜在意識」に直接働きかけるため、薬を服用した時の副作用など一切なく、反対に薬の効果を上げ、副作用を抑えることが可能なので、本来なら西洋医学と並行して使われるのが最も効果的です。

催眠療法(ヒプノセラピー)は「潜在意識」に暗示をかけることで体の細胞、機能を潜在意識の思うように動かしたり、「潜在意識」にある恐怖症などの問題を直接「潜在意識」から取り除くというものです。

関連ページ:意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)について

催眠療法(ヒプノセラピー)の種類

催眠療法(ヒプノセラピー)には色々なテクニックがあります。1回の施術に1つのテクニックを使用するのではなく、患者の症状に応じて複数のテクニックを併用するのが一番効果的です。

以下が代表的なテクニックになります。

  1. 催眠誘導
  2. 暗示
  3. 解放作業
  4. 覚醒後の暗示
  5. パーツセラピー
  6. 退行催眠
  7. 催眠麻酔
  8. 自己催眠

この他にも直接医療をサポートする上で使う事は少ないですが、前世催眠や紛失物発見催眠、幽体離脱催眠などスピリチュアルな分野でも活かされています。

催眠療法(ヒプノセラピー)の効果

では、具体的に催眠療法(ヒプノセラピー)はどんなことに使われているのでしょうか。主な症例は次の通りです。

  • 痛み全般
  • 手術前の準備と術後の早期回復
  • 高血圧、低血圧、糖尿病、がんなどの慢性疾患精神的疾患(うつ病、PTSD、恐怖症、不眠症、引きこもりなど)*躁鬱病(双極性障害)、認知症、アルツハイマー病は除く。
  • ダイエット・拒食症
  • 禁煙
  • ストレス解消

まだまだ挙げていくときりがありませんが、人の潜在意識に働きかけるため効果は無限大です。

ただ、もちろん、薬のように一定の効果が保証されている訳でなく、本当に人それぞれで現れる効果が全く違うので催眠療法士は複数のテクニックを使用しながら患者一人一人に合った施術を心がけなければなりません。

催眠療法(ヒプノセラピー)を効果的に施術するには

何か特別な能力が必要なわけではなく、誰でも催眠療法士になることが可能です。

ですが、エンターテイメントと違い、弱い立場の患者を相手にするためリスクも伴います。

医療従事者と見なされるのでテクニックは同じでもステージ上での催眠術とは別物と考えた方が良いでしょう。

患者をコントロールするのではなく、患者の立場に立ち、患者が望むところへ潜在意識を導くガイド役が催眠療法士なのです。

なので、使用する言葉の表現も最初の問診で感じ取り、出来るだけ患者が普段使っている言葉、表現を使って導きやすくすることが大切です。

また、催眠療法(ヒプノセラピー)ではいわゆる催眠による昏睡状態まで深く導くことがないため、患者の信仰心や信念に沿わない暗示をしても潜在意識に影響を与えることは出来ません。

患者に一番良い方法で施術するには、問診段階でしっかりと患者の普段の言葉遣い、表現、単語、信念などを把握し、それに沿った内容のテクニック、暗示を施術することが大切です。

北米、ヨーロッパでの催眠療法(ヒプノセラピー)事情

催眠療法(ヒプノセラピー)の最先端を行くのはベルギーとイギリスです。それに遅れてアメリカ、カナダと続きます。

ベルギーのある総合病院では催眠療法士が常時勤務しており、催眠療法科が存在します。手術の前の準備や術後の回復力を上げる為に施術が行われたりします。

また、手術をしなければならないが、麻酔薬にアレルギーがあり麻酔を使う手術が出来ない人を催眠術で麻酔をかけ、実際に麻酔薬なしで手術を行う事もあります。

催眠術の麻酔で受けた手術は普通の麻酔薬で受けた手術よりも患者が数倍速く回復することは研究で確認されています。イギリスでも催眠術の麻酔での手術例があります。

アメリカはまだそこまでいきませんが、ニューオーリンズ州にある総合病院では催眠療法士が常時勤務しています。

カナダのアルバータ州にある大学の医学部では、医学部でインターンをしている医師達向けに選択科目として催眠療法士資格の科目があります。

実際に医療にかかわる医師が催眠療法士の資格を持つと言うのは素晴らしいことです。これからもっと北米でも催眠療法(ヒプノセラピー)がメジャーになれば良いと思います。