苦手なものや事柄を考えてみてください。

それは人前に立って話すことかも知れませんし、カエルのグアッグアッという声かも知れません。どんなものでも私たちはそれを五感で感じています。

そこから感じ取ったものに対し、過去の体験を参考に「これは嫌なものだな」と無意識の領域が感じればそれに対して苦手意識がつき、「これは好きだ」と感じれば得意になったり、また体験したくなったりします。

もしあなたが何かトラウマやコンプレックスを感じているものがあるのであれば、この五感のイメージを変換してしまうことで、苦手だとか不快だとか思う気持ちがなくなったり、薄らいだりするのです。

情報を受け取って五感で反応する仕組みを、NLPでは「表象システム」もしくは「モダリティ」と呼んでいます。

そして、同じ体験をしても優先されやすい感覚のことを「優先的表象システム(優位感覚)」と言います。この優位感覚を「視覚優位・聴覚優位・体感覚優位」の3つに分けることができます。

例えば、優位感覚の違う3人が同じ映画を見たとしましょう。

その3人に、どの場面が一番感動的だったのかを聞いてみます。

視覚優位」の人は、夕焼けの中にシルエットで映し出される主人公の姿は印象的だったというかも知れません。

また、同じ場面でも「聴覚優位」の人は、その時に流れていたBGMや主人公の声、セリフが耳に残っているというかもしれません。

さらに、「体感覚優位」の人は、アクションシーンがゾクゾクして、強烈に心に刻まれているというような表現をするかもしれません。

人にはそれぞれ優位感覚があるので、相手の感覚に合わせて話すことで信頼関係をより築きやすくなりますが、今回はこの「モダリティ」を活用して「トラウマ・コンプレックスの解消」に役立てる方法をお伝えします。

イメージの力で苦手克服!

トラウマやコンプレックスの解消には、「モダリティ」の視覚、聴覚、体感覚をさらに細かく分けた要素を利用していきます。

これを「サブモダリティ」と呼んでいて、このサブダリティを変化させることで、相手に対する印象を変化させることができます。

変化させる「サブモダリティ」の項目は、明るさ・大きさ・色合いなど(視覚要素)、音や声の大きさ、リズム、音の明瞭さなど(聴覚要素)、温度・重さまたは圧力・滑らかさなど(体感覚要素)があります。それぞれには目盛りが付いていて、ツマミを上下することでそれぞれの状態レベルを変化させることができるとします。

ある情景をイメージして、「今は明るさが5ぐらいだな」と感じたら、その明るさをイメージの中でさらに明るくして7にしたり、少し暗くして2にしてみたりする感じです。

もちろん、この項目は状況に応じて増減でき、アナログ的な変化だけでなく、オン・オフやカラー・モノクロ・セピアなどのようなデジタル的に変化する要素も含んでいます。

トラウマが作られた光景、コンプレックスを感じた記憶をイメージで再現したのち、このサブモダリティを変えていったり、イメージの中に自分が好きな小物や人を加えてみたりするなどして、トラウマやコンプレックスへの印象を変えていくことができます。

人によって、イメージを変換する能力には差が出ます。

「イメージしてください」と言われてすぐに鮮明にイメージできる人もいれば、何をどうすればいいかわからず途方に暮れてしまう人もいます。

苦手な人は男性の方が多いですが、何度も繰り返しやってみることで、この能力は確実に上がります。

筋肉が筋肉痛を繰り返して強くなっていくのと同じで、思考も悩みながらやる内にスムーズになっていきます。

まずはこの「サブモダリティ」を変換する能力をつけていくことが大切です。

「サブモダリティの変換」ワーク

Step 1. 苦手なものをイメージする

(例)初めての会社に飛び込み営業を行った時のことをイメージする。

Step 2. 苦手なもののイメージの色を明るくしたり、サイズを小さくしたり、声や色を明るくしたりするなどしてイメージを変え、苦手や不快といった感覚が起こらなければ成功

(例)薄暗い部屋を明るく変換し、重たい雰囲気の会話を軽快なリズムにのせ、そのイメージを手のひらにのっかる程度のサイズに小さくしてみる。

Step 3. 次に同じシチュエーションに立った時の、自分の様子をイメージしてみる

(例)次に初めての会社に飛び込み営業に行く時の様子をイメージして、苦手や嫌な感情が起こらないかチェックする。

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